my First boy last boy.




はあ、とため息をつきながら、仕方ないと「…わかったよ」と返した。


「わーおねーちゃん家に居てくれてよかったよぉ!ありがとう!!」


そう言いながら、ぷつ!と切れたケータイ電話。

プープープーという、空しい音だけが残った。


まったく…。


とにかく化粧はいいやと着替えて、財布とケータイだけ持って、訳もわからぬままとりあえず家を出た。







「…花梨!」

「あ、おねーちゃん!」



あたしと2歳差だから、もう大学生になった花梨。

さすがに、大人っぽくなっていた。



改めて、久しぶりだ、と思う。

あたしのせいなのだけど…。




「いきなりどうしたの?」

「暇だから遊びに来ちゃった♪」



大学生で同じく、春休みなのだろう。

久しぶりに会ったのに、なんの隔たりもない。

それになんだか、安心した。




< 146 / 469 >

この作品をシェア

pagetop