my First boy last boy.
家に案内すれば、第一声。
「へぇ〜〜、意外ときれい!」
はあ、とため息。少し憎たらしくて、でも可愛い可愛い妹。
お客用のマグカップなんて用意してないから、不揃いのカップがテーブルに2つ並ぶ。
ミルクと砂糖多めの紅茶を、花梨はまだ熱いのに平気な顔で飲んでいく。
一方猫舌なあたしは、ふぅふぅ冷ましながらゆっくり飲む。
「そういえば!お姉ちゃんいつ帰ってくるの?お母さんとか心配してるよ」
なんだかこの前にも、誰かから似たようなセリフを聞いた気がする。
去年の正月も、一昨年の正月も、なんだかんだで帰らなかったからなぁ…。
今年もそうだし。――それに、
「ごめん」
あのときは、君の想い出がたくさんある場所は、辛過ぎたから…。