my First boy last boy.
「来年の正月は帰ろうかな?」
海斗のことも、ちゃんと話しておきたいし。
「…もう、平気なの?」
その答えが、意外だったのだろう。か細い声で心配そうにあたしを見詰める花梨。
ああ、そうか。
…あたしは、穏やかな笑顔を浮かべる。
「もう、大丈夫だよ」
花梨は、春が好きだったもんね。
そういう好きじゃなくて、人間としてだけど。
いつも、あたしたちを応援してたよね。
「…今まで、迷惑かけてごめんね」
優しく、笑いかけると。
花梨が、ちょっと涙ぐんだ気がした。
こんなとこにも、あたしは心配をさせていた。
つくづく、今更ながら気づく。
あたしは沢山の人に心配を掛けていたんだと。
気づけて、ほんとに良かった…。