my First boy last boy.
「そういえば、来ないだ秋ちゃんに会ったんだ」
「秋兄に?」
「うん、秋ちゃん全然変わってなかった!」
本当になにも。
昔からずっと優しいお兄ちゃんの、ままだった。
「そっかー。最近秋兄、忙しいみたいで全然会わないんだよなぁ」
あたしたち姉妹は、秋ちゃんにすっごく懐いてた。
あたしは恋で、花梨はお兄ちゃんとしてだったけど。
「秋ちゃんも、1番偉いとこの社長があんなんじゃ、確かに大変だろーなぁ」
海斗を思い浮かべて、自然とくすっと笑いが漏れた。
「えっ?」
「え、いや、こっちの話〜」
おっと、花梨はまだ言わないで置こうかな。いろいろ混がらがりそうだし。
「えー、なに〜?
―――あ!そういえば、来ないだ駅前で秋兄見たんだった!」
―――ずっと、気になっていたことがある。
強く見えていたあなたが、弱音を吐く程好きだった………と。
「綺麗な女の人と一緒に歩いてたよ〜彼女かなぁ?」
その人かは、わからないけれど。
そうであればいい、と思う。
「…幸せそうだった?」
どうか、優しい貴方が幸せになれてますように。
――――――…