my First boy last boy.

「春？こんなに早くどうし――――…秋ちゃん？」



久しぶり、だったから。

秋ちゃんが家に来るのなんて…。


驚いて呆けていたあたしに、笑顔で。「凪砂」って。


違和感なんて感じてる暇もなかった…。



「これからちょっとどっか行かないか？」


そういってあたしの手を取る。


いつも優しい秋ちゃんが、少し強引で。



「えっ…でもあたしこれから…」


「少し、だけだから…」




笑顔が、―――…。




今にも崩れ落ちてしまいそうだったから…。






理由を並べたって、駄目だったのかもしれない。


だって。



あたしは多分、いくらもしこの時に戻れても。

他の方法なんて、思い付かなかった…。