my First boy last boy.
「凪砂見たら、元気出るかなって思った。昔から、よく笑わせてくれたからなぁ」
昔を思い出しながら、懐かしそうにクスッと笑ったのに。
その顔は、やっぱりすごく悲痛に泣いていて。
笑ってるのに、笑えていない。
そんな痛々しさが、あたしを苦しさで蝕んでいく。
「…凪砂……」
見つめてくる整った瞳は、小さい頃から恋い焦がれてたもの。
「…たすけて。」
切ない声に、あたしの心臓が悲鳴を上げそうだった。
いつもはあんなに頼もしく感じていた身体を抱きしめた。
それは驚く程冷たくて、必死に温もりを与えた。
そして、どちらともなく唇が重なった……。