my First boy last boy.
春がどんどん見えにくくなる。
だけど真っ赤な血は、痛々しくその赤さを主張してきた。
その血が、まるで戒めのようだった。
ぽたぽた、砂利の上に垂れていくのを、ぼーっと見つめていた。
そんな余裕はなかったのに、現実から逃げようとする自分がいたんだと思う。
「…め…ん…、……る…」
声が震えて、懺悔すら、まともに出来なかった。
「…ご、め……」
「いい。ごめんなんて、聞きたくない」
じゃあ、あたしは他になにを言ったらいいの――…?
他の言葉なんて、思い付かなかった。
だって、どれも言い訳にしかならないから。