my First boy last boy.
「あららん、まだ言ってなかったのー。ごめんあそばせ?」
こんな状況を作った犯人は、面白そうにあたしを見て、助ける気はゼロだ。
くそう、と思いながら睨んでいれば、どこからか着信音が。
「あ、あたしだー。お、啓太だ♪グッドタイミングじゃーん!」
そういって立ち上がって、聖花はさっさとルンルンでどこかへ行ってしまった。
うそだろう、うそだろうよ!
こんな状況のあたしを放っていくのかい!この薄情者!と、聖花の後ろ姿を、半泣きで睨んでいた。
「ねー!お姉ちゃん彼氏できたのー!?」
「……うん。」
しかたない。こうなったら早いとこ白状して、解放してもらおう。
「…やっぱりねー!」
その一言で、あっさりと手を離した。あー、苦しかった。
恋しくて仕方なかった目の前のジンジャエールを、ぐびぐびと飲んだ。