my First boy last boy.
「家に帰る、なんて言うからさ。そうだと思ったんだよね!」
にっ、と笑う笑顔には、やっぱりどこか高校生のあどけなさが残っていた。
「…ん。できたよ」
隠すことなんて、なかったのかもしれない。
「どんな人?どんな人?かっこいい?仕事は?」
…質問攻めは、厄介だけども。
「そのうち、連れてくよ…」
面倒になったあたしはそういって、興奮した花梨はきゃー!と叫んだ。
若い、やっぱりちょっと前まで制服を着ていた若者には、敵わない。
ぐったりと疲れたあたしは、座席にもたれかかる。と、とぼとぼと帰ってきた聖花が。
「聖花おかえりー」
「ん…」
あれ?なんか上の空な感じ?
なにか考えごとをしているようにも見えるけれど。
どこかさっきより、元気がない気がする。