my First boy last boy.
外の桜は、もう十分咲きを越えて、終わり始めている。
枯れて、次は青々とした葉っぱを生い茂らせる。
そしてまた来年の春には、同じように綺麗な桜を咲かせる。
こうやって周り回る。自然の生命力ってすごいな、と。思わず感心してしまう。
「…あぁ、やばい。行かなきゃ」
筋肉が程よく付いた腕を見て、声をあげる。
最近海斗が付け始めた腕時計。それはあたしがあげたものだ。
あまり高い物は買えなかったけど、海斗はすごく喜んでくれた。
最近、時間にルーズだった彼は、時間を気にするようになった。まあ、それが社長としては普通なのかもしれないけれど…。
優秀な右腕がいると言っても、この時期は忙しいのだろう。