my First boy last boy.

Cherry blossomに来る回数もめっきり減ったし、こうやってきたとしてもすぐに帰ってしまう。


それでも、気にかけてくれていることが嬉しかった。




「じゃ、あとでメールするよ」


「うん。頑張ってね」



微笑む姿は凛々しくて、もう社長の顔になっていた。




カラン、とドアが鳴って海斗が見えなくなった。




「凪沙さん、ラブラブっすねー」



今日は聖花とじゃなく、３ヶ月前位に入った新人の男の子と。

新人とは言っても、仕事はもう完璧だけど。


若いからなのか、飲み込みが早い。しかもなかなかのイケメンくんだから、彼目当てで来る女性客もいて、いい客引きにもなっていると思う。


「葛西くん、茶化さないでよ」


「茶化してないっすよー、本当に。いつもラブラブで羨ましいっす」


白い歯が覗く笑顔には、まだフレッシュさが残っていて、こっちこそ羨ましい。