my First boy last boy.




きっと軽いんだろう。普段なら、普通に気にせず開け閉めできるのに。


今日はこのドアが、とても重く感じる。



はあ…と息を吸って深呼吸をした。




ガラッ――…




「…おせぇよ、慶…」



そう振り向いた君が。


久々すぎて…心臓がドクンと鳴った。



「……な、んで…」



聖花も、けーくんも、協力してくれて…。これが、最後の機会かもしれない。



あたしは相当、友達に恵まれていると思った。




チッと舌打ちした春が、カバンを持って立ち上がる。



あたしの、顔すらみてくれない…。


仕方ないことだけど、実際結構辛い……。





「…待って…」



君を掴んだ手が震えた。恐くて、仕方なかった。…情けない。



それでも、






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