my First boy last boy.
「……やっぱりっ…あたしは、春が好きだよ…!」
一緒に涙が、溢れそうになった。でも、頑張って我慢した。
「…秋ちゃんじゃなくて、春が好きだよ……」
この想いが、ちゃんと春にも届いて欲しい…。
……怖くて、下を向いた。
霞む視界から見た春の顔は、驚きを隠せないようだった。
沈黙が続く。それは永遠にも感じられた。
でもそれは、きっと1分にも…満たなかったのかもしれない。
「…いいよ、付き合ってやっても」
破られた静けさに、ぼんやりした。そのせいで、なんと言われたのか、理解するまでに時間が掛かった。
「…え、」
顔を上げると、そこにあったのは。