my First boy last boy.
「…海斗のこと、本当にありがとうございます。よろしくお願いします」
「いえ、俺こそ…社長からよく貴女の話聞いてて、なんだか全く知らない人な気がしなくて…急に電話に出てすいませんでした」
「いえ、全然大丈夫でしたよ!
…あの、もしよかったら、お名前うかがってもいいですか?」
不意に、ふと気になって聞いてみた。
あとから考えたら、変な話ではあったけど。
「…速水です。」
「速水、さん…。
これからも海斗のこと、よろしくお願いしますね」
そういって、ピッと。電話を切った。
なんだか不思議な電話だった。
だけどあたしも、何故か知らない人な気がしなかった。
きっと、海斗から何度も話を聞いていたからだろう。
海斗、大丈夫かな?
明日、一度電話してみよう。