my First boy last boy.




「いや、俺の好きなもんばっか!いただきますっ」



ちゃんと手を合わせてするとこが偉い。

くすっと笑って、あたしもいただきます。と言った。


「うまい!」


彼は期待した通りの言葉をくれた。

とりあえず、安心。




「良かった~。急いで作ったから、味うすくなっちゃったかなと思ったんだけど」


「ちょーどいいよ。ほんと美味しい」



彼は勢いよく食べているのに、食べ方は綺麗だ。


そういう教育を受けたのかもしれない。



なんにせよ、嬉しかった。



綺麗な桜を見ながら、大切な人とお弁当なんて。


なんて素敵な時間だろう。



こういうのを、幸せというんじゃないだろうか。




…あの桜は、だいぶ効き目があったらしい。もう、叶っちゃったよ。





風に飛ばされてしまったけど、もういいやと思える。



それくらい素敵な時間。





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