my First boy last boy.

旅立ちの日






君を最後に見た日、それは定かではないけれど。


後悔だけがあたしを埋め尽くして、いつまでも忘れられなかった。





……あの時の答えを、いつも考えていた。






ねぇ、やっぱりあれは、

ダメだったってことなんだろうか。








あの日。あたしが本当に振られた日、あたしはもう完全に春を諦めようと思った。



だから、春が誕生日に、投げて行った箱は、多分…あたしへの誕生日プレゼント。

最初で最後のプレゼント。

開けられないくせに捨てられなくて、仕方なく机の奥に閉まった。


この、自分の心と一緒に…。





あたしは変わろうとした。

定番に、髪を短くした。


本当に定番。だけどあたしには、形からでも必要だった。




評判はなかなかよかった。

幸い、クラスは仕組まれたように一番遠く離れていて。


めったに会うことも、なかった。







だけど、全校集会では必ず君を見付けた。





< 229 / 469 >

この作品をシェア

pagetop