my First boy last boy.
旅立ちの日
君を最後に見た日、それは定かではないけれど。
後悔だけがあたしを埋め尽くして、いつまでも忘れられなかった。
……あの時の答えを、いつも考えていた。
ねぇ、やっぱりあれは、
ダメだったってことなんだろうか。
あの日。あたしが本当に振られた日、あたしはもう完全に春を諦めようと思った。
だから、春が誕生日に、投げて行った箱は、多分…あたしへの誕生日プレゼント。
最初で最後のプレゼント。
開けられないくせに捨てられなくて、仕方なく机の奥に閉まった。
この、自分の心と一緒に…。
あたしは変わろうとした。
定番に、髪を短くした。
本当に定番。だけどあたしには、形からでも必要だった。
評判はなかなかよかった。
幸い、クラスは仕組まれたように一番遠く離れていて。
めったに会うことも、なかった。
だけど、全校集会では必ず君を見付けた。