my First boy last boy.
「…明日!待ってるからっ…。……大きな桜の木の下で、待ってる…」
それは、あたしたちが初めて出会った場所。
あの時は、あんなにも最悪な出会いだったけど…
今は、あの出会いがあってよかったと思った。
まさかあのときのあたしは、あんなにも大嫌いだった春のことをこんなにも好きになるとは、想像すら…していなかっただろう。
だけどあたしは、不器用で実は優しい君に、恋をしました―――…
あたしの高校生活は、すべてきみで溢れていました……
「……ゎかった…」
電話を切る直前、小さくそう聞こえた気がして…。
馬鹿なあたしは、少しだけ……いや半分以上、良い未来を期待してしまった。