my First boy last boy.




…寝坊?とも思ったけど、こんな日にするだろうか?

休みにしてもおかしいし…。



考えあぐねる中で、若い女の担任教師が口にした。





「………以上、36名。



しかし、今日、一人だけこの場で皆と一緒に卒業出来なかった人がいます。」




え……?




「…その人は、昨日一足先に旅立っていきました。この場で、一緒に卒業出来なかったことを本人もとても残念そうにしていました。しかし……」





な、に……?


どういうこと……?






「うそ!!」



そんな声がしたと思ったら、隣のクラスの真里だった。


彼女はがたがたと震える口元を手で覆って、泣き崩れていた。




あの担任教師は、なんといっていたのだろう?


だけどその姿で、あたしは確信してしまった……。










――――…それは、春だと…。





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