my First boy last boy.
目の前で、ちゃんと見ているはずなのに、信じられなかった…。
もしかしたら、同姓同名なのかもしれない。
そう疑う程、目の前にいるひとは、記憶の中の春とは、全く違いすぎて。
まるで、知らない人みたいだ……。
「…凪砂、突然悪かったな?あいつら、騒がしくてさー」
気づいたら、会社の人たちは居なくなっていた。そしてもちろん、春も。
「…うん、大丈夫…」
「…どうした?なんか元気なくね?」
心配そうにあたしの顔を覗き込む。
海斗にだけは、絶対に知られたくない…。
「そんなことないよ」
……作り笑いを、初めて彼にした。
それから初めて、嘘をついた。
胸が、すごく苦しかった……。