my First boy last boy.
「…ごめん、起こしちゃった?」
そういうと、大丈夫。と返ってきた。
なのに、気づいたら再びベッドの中に引きずりこまれていた。
「…ちょ、何すんのっ」
「もう少し寝てようよ?せっかくの休日なんだし」
そう言って、ぎゅっとお腹辺りに腕を組まれたまま、離してくれそうな気配はない。
すぅーすぅーという音まで聞こえてきた。
仕方ない、と諦めてあたしももう一度目を閉じた。
桜の木の下で、涙を流すあたし。
あれは、卒業式の日だ……。
いくら待っても、どんなに待っても、やっぱり春は来なくて…。
もう、絶対に会えない…そう思っていたのに。