my First boy last boy.
なんで…なんでなの…。
「…馬鹿みたい」
なんでこんなに悩んでるんだろ。
確かにあれは春だったけど、あたしの知ってる春じゃない。
どうする必要もないじゃないか。
ただあたしは、この温かい腕の持ち主と、暖かい未来を夢見るだけ……
でも、あの日みた桜は、
いつものピンクじゃなくて、水色に見えたんだ。
……それがどうしても、瞼から離れない。
ぎゅっ、ともう一度瞼を閉じた。
左手の薬指にはまっている、指輪の感触を確めながら…。
「………好きだよ、…海斗…」