my First boy last boy.
長い髪が、頬にじっとり張り付いてくる。
そう言えば、髪の毛を切ったのは、いつが最後だろう?
1年前以上だったような…。
ズキン。
「…つっ」
咄嗟に頭を押さえる。
不定期に襲ってくる頭痛。
…今日のところは大人しく早く帰って寝よう。
夕飯の…食材がないけれど、いいや今日はもう食欲がない。
そう決めて、顔をあげ歩き出そうとしていた。
「……なんで、」
そこには、あり得ない顔があって、あたしの足はまた止まってしまった。
「…よぉ」
小さく手をあげて、気まずそうに笑う顔は。
少しだけ……知ってるような気がした。
「…どうしてここに?」
「前にここ薦められてさ、来てなかったから、来てみようかと思って…」
「…そっか」
きっと、それは海斗だろう。