my First boy last boy.




「…お、おい!動くなっつっただろ!」


「帰る!帰らせて!」





……ここには居られない。



「無理すんなって!」


無理に起き上がろうとするあたしを、春は必死に止める。


だけどあたしは、その手から必死に逃れる。




「…ばかっ!大人しくしてろよ!熱があんだから!」

「ばかは春だよ!!」



馬鹿なのは、変わってないね……。



しん…と静まる、この部屋。




「…なんで、今更…」



戻ってきたの…。

初めて会った時、別人みたいに接してきたくせに…。


目の奥から、なにかが込み上げてくる。



それならずっと、別人のままでいてよ…。





「…ごめん」



それは、何に対してのごめんなの……?




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