my First boy last boy.
「え、なにそれっ!」
騒いだ声に顔をあげ、しまったと思った。しかし、もう遅い。
聖花は楽しそうに前のめりになって聞いてくる。
「え、いや…たいしたことじゃないんだけどね?」
「いいから!」
早く言いなさい!と急かす姿に、諦めて溜め息をついた。
「いやなんか…変な奴…日本人離れした人間に会って、」
なんていうか…あんな奴に使いたくないけど、紳士的っていうか。
「へ?日本人離れ?…外人ってこと?」
「んーん。なんか、掴めない感じ。笑ってばっかで」
その奥で、どんなことを企んでいるのか…。
「ふ〜ん、面白そうねっ」
今の話で、どうして面白そうになるのだろうか…。
「その人、男なんでしょ?
…もしかして、新しい恋の予感、かもよ?」
にっ、と笑う聖花に、一瞬時が止まった。