my First boy last boy.
「凪砂、こっち!」
喫茶店に入ると、けーくんが手をあげて席を教えてくれた。
「こないだぶりだな、具合悪いのに呼び出してごめんな」
「ううん、もう治ったから大丈夫。何日かこっちに居るの?」
「いや、1日泊まったら戻るよ」
今回はすぐに帰っちゃうんだなぁ…。
もしかして、この為だけに来てくれた?
……まさか、ね。
けーくんを見ると、どこか落ち着かなそうな様子。
なんだかタイミングを、窺っているように見えた。
「ねぇ、話ってなに?」
だからあたしから、持ち掛けた。
まどろっこしいのは、好きじゃない。
「それは…」
目の前のコーヒーを一口、すする。
それから少し、間を置いて…。
「…もう、会ったんだろ?」