my First boy last boy.
「…海斗?」
一体、どうしたのだろう。
小さな声で彼の名前を呼ぶ。
「いつも思ってたんだけどさ、凪砂って良い匂いするよな?なんか香水でも使ってんの?」
え……
「…凪砂?」
「あ、ごめん」
さっきとは反対にあたしの名前を彼が呼ぶ。
ドクン、ドクン、と嫌な音が耳元で響く。
それを鎮めようと、ぐっと手のひらをグーにする。
「…うん、香水使ってるよ」
「へぇ、良い匂いだな」
「……そうかな?でも、変えようと思うんだよね…」
「なんで?良い匂いなのに」
「…ん、なんか飽きちゃって…」
笑って、あたしから唇を合わせた。
もうこの話題はいいでしょ…?
海斗は驚いたような顔をしたけど、嬉しそうに笑って、また熱いキスをした。