my First boy last boy.




責めてるわけじゃないんだよ――…?


ただ、幸せになってもらいたいだけ…。



だってあなたは……



「……秋ちゃん、あたしの初恋の人、知ってる?」


「え?なんだよいきなり…今日は突然な質問ばっかだな」


困ったように、だけど優しく笑う。



「幼稚園の年長のときだよ」


「えぇ?誰だ…?とおるくんだっけ?」


「……違うよ」



誰よ、それ!



……もう、秋ちゃんなのにっ。




『秋ちゃん、大好きぃ!』


あのときが、いちばんまっすぐだったような気がする……。



なーんにもわかってないくせに、ただ純粋だった…。




「……秋ちゃん、大好き。」



口にしてみたら、なんか自分で笑ってしまった。


だけど、口に出したら…少しすっきりした。



ちょっとだけ、純粋に戻れた気がする…。




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