my First boy last boy.
「もうっ、いいからいいから!ちょっとケータイ貸して!」
ケータイ……?
「…別にいいけど…聖花、さっき自分の持ってなかった?」
確か、けーくんにメール送ってたよね?
そんなことを考えている間に、ピピピッと目にも止まらぬスピードで操作し、それを耳に当てる……。
……耳に当てる?
「あ、もしもし葛西っち?あたし、聖花!え?まあ、ちょっとね!それよりさ~、土曜日……」
葛西っち…?
うん、うん、うん。
と、聖花と電話の向こうの人とではテンポのよい会話が交わされている。
「ほんと?葛西っち最高!今度なんか奢るね~。はーい、じゃあよろしくねー♪」
ピッ。
どうやら終わったらしい…。
そして聖花はあたしを振り返り、口角を吊り上げ笑顔を浮かべた。