my First boy last boy.
あれから、もう半年以上…1年近く経つのかと思うと、不思議な感じだ。
…あの時、思わず見とれてしまった海斗の雰囲気。
海斗は育ちが良いから、なのかはわからないけど、一つ一つの動作が綺麗だ。
「…凪砂?どうした?」
やっぱり、こんなに珈琲が似合う人はいないと思う。
珈琲の、香りのような人……。
深みがあって、ほろ苦くて…どこか落ち着く。
こうしてると、いつも通りの日常が戻ってきたようだ。
…彼が帰ってくる前の日常に。
「ううん、なんでもない。おかわりいる?」
「そう?じゃあもらおうかな」
コポコポと注いでいく。
「そういえば、最近付けてないんだな」