my First boy last boy.

…………案外、普通だ。


もっと、海斗との接し方がわからなくなりそうで不安だったが、やはり慣れというものは、そう簡単には変わりはしないらしい。




「あたし、どんだけ悪女なのよ？」


さっきの罪悪感はどこかへ。すらすらと、軽く冗談まで言えてしまう。



「…だよな！ばかだな俺。
けど、そういうことなら言ってくれても良かったのに」



呆気なく、核心の、近くに触れられる。




「…あ、たしも、久々だったから驚いてて…」


「そっか。あいつ、留学してたんだもんな」



……たぶん、海斗は春の家庭事情を深くは知らないのだろう。



「……うん、そう…」



また……、なんだこの喉にこべりついてくるような気持ち悪さは。




「…にしても、あいつも、薄情だな、ったく」



春から言われなかったことに、ちょっと不満なんだろう。