my First boy last boy.
「えー、そう言われると気になるなー」
「馬鹿みたいなことですよ?」
「馬鹿みたいなことって、あたしよりも?」
くすって笑うと、葛西くんもクスクスと笑い出した。
「…確かに。」
「そうでしょ?」
返事はなかったけど、静かに微笑みを返してくれた。
空を、ゆっくりと見上げる。
葛西くんには、その空は一体どんな風に見えてるのかな?
「…会いたい人に、今すぐ会いに行ける道具が欲しい。」
優しい、優しい声だった。
「…素敵な願い事だね」
そういうと、葛西くんは、嬉しそうに微笑んでくれた。
歩いてると、肌に当たる空気は、まだ生温い。
だけど。
……夏の終わりは、やけに静かで、少し切なかった。