my First boy last boy.
「昔は、昔よ。…今は海斗さんが居るんだから、尚更、会わなきゃいけなかったのよ」
確かに…。いつまでも黙ったままじゃ、海斗の顔を見れなくなっていただろう。
「ねぇ凪砂、あんたの…今一番大切なものはなに?」
それは間違いなく………海斗だろう。
あたしはどれだけ、その存在に救われたか。
考えれば考える程、答えは簡単で明白だった。
左手で光る、指輪を見つめた……。
あの、優しすぎる笑顔を思い出せば、途端愛しくなった。
なんだか今、
ものすごく、海斗に会いたい…。
「ほら凪砂ー?もう時間よー」
「…うん」
……会いたくて、たまらない。