my First boy last boy.
アマヤドリ
「へぇ、意外と綺麗じゃん」
春が家に入った瞬間放った第一声。
部屋全体を見渡しながら、ふうん、と唸る。
「意外とってなによ、意外とって」
それは心外だ。
横にいる春を一睨み。
昔から、そこまで部屋は汚くない方だ。
どこでそんなイメージがついたんだろうか。
「今、タオル持ってくるからそこで待ってて」
「了解」
玄関に立たせたまま、あたしは洗面所に向う。
タオルを2枚。足りるかな。…不安なのでもう一枚。
ついでに、玄関に行く前にこたつや暖房のスイッチを入れていった。