my First boy last boy.









ねぇ、春。


あたしの“知ってる”春は、いつだって素直な人だった。



今の春は、自分に素直じゃないの?






誰にも黙って、遠い場所へ行ってしまってからの春の話を、ふと、思い出した。





「……無、理しすぎちゃ、駄目だよ?」


「なんだよいきなり」



春は笑ってくるけど。




心配だよ。



だって、再会してから、あの無邪気な笑顔を何度見た?




数えるほどもないよ。





「本当に、心配してるんだよ」



今度はゆっくりと、丁寧に発すれば。




「ん。大丈夫だから」




薄い薄い膜みたいなもので、

やんわりと、でも確実に、壁を作られたきがした。






~♪~♪~♪



心臓が、ヒヤッとした。


思わず、わって声出すとこだった。



びっくりしたぁ…。




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