my First boy last boy.









「…ほら、ぼーっとしてないでさっさと社長に連絡しろ。もう何分も前からスタンバってんだから」


「う、うん」



いつのまにか会計を済ましている春は、何事もなかったかのように、けらけらと笑っている。








―――そして、海斗にメールを打ってる時、気付いた。


さっき、春がもう帰ろうと言ったのは、あたしが帰ってきた直後だった…。





それは、海斗が心配してるのがわかったから、じゃないかって。


ただの、偶然かもしれない。だけど、一度考えしまうと、そうは思えなくて。



なんか、すごく、悔しかった…。




春は、気を使ってくれただけなのに。




もう、気にするのはやめよう。もっと前向きに考えよう。


結果的に、春のおかげで早く海斗に会えるんだから。もっともっと、喜ぶべきだ。




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