my First boy last boy.
「今度、大学時代の写真見せてやる」
そう言う海斗は、何かを企むような顔をしていて、すごく楽しそうで。
秋ちゃんのこと、なんだかんだ言っても、仲良しなんだろうなって思った。
だから、思わず頬が緩んだ。
「凪砂は、また聖花と居たのか?」
ほんと仲良いよな、と笑う海斗。
cherryblossomの常連客である海斗は、いつの間にか聖花のことを名前で呼ぶようになっていて、なにやら二人は気が合うらしい。
嫌な想像しか出来ないコンビだけども。
ちょくちょくあたしのことについて、話してるらしい。
「…違うよ。妹といたんだ」
春も、とは絶対に言えない。
「妹?凪砂の?」
「うん」
「なんだよー、それなら一緒に来れば送ったのに。会ってみたかったなぁ、凪砂妹に」
「会う機会なんていくらでもあるじゃん。それと、凪砂妹ってなんかやだ。」
「名前なんだっけ?」
「花梨だよ」
「ああ、そう。花梨ちゃん。凪砂に似てる?」
「いや、全然。すーぐ甘えるけど、素直で可愛いげがあるの。世渡り上手なんだよ」
「…ぶっ。確かに凪砂とは正反対だ」
そういうと、子供扱いするように頭を撫でられる。
それに更にいじけるあたし。