my First boy last boy.
顔もよくて、お金持ちで、優しくて、こんな完璧な人なかなかいなくて。
海斗が不安がる要素なんてひとつもないのに。
海斗は、顔っていう武器も、
お金持ちっていう武器も、
地位や名誉っていう武器も、
目の前に落ちているのに、素手ひとつで向かってきてくれる人。
そんな彼、だからこそ。
あたしは好きになったんだと思う。
「…あたしも、同じ。」
だからね海斗、同じなんだよ?
あなたを想えば、あたしは幸せだよ?
この幸せをくれたのは、海斗なんだよ?
「…海斗、」
考えたら言うのは、初めてかもしれない。
だけど、今すごく言いたいの。
「…愛してるよ……」
―――――言葉にしたら、なんて安っぽいんだろう。
伝えたいことは、もっとなんか、違う気がした。
もやもやと。心に残って…。
どうすればもっとちゃんと伝わるのだろう?