my First boy last boy.
少し厳しく、でも優しく諭すように言ったママさん。
ギクリ、としたんだ。
まるで見透かされてるみたいで。
――――その意味は、痛いほどわかる。
それはまさに、高校生のあたしだ。
今は別人のようになってしまった……彼を。
傷つけて、ばかりだった。
「まあでも…、まだ若いんだからとことん悩みなさい!それを乗り越えたら、きっと関係は今よりずっと強くなってるわ」
さっきの空気を変えるように、ふわりと笑ったママさん。
そんな彼女の元からは、ひいたばかりのコーヒー豆の、香ばしい良い香りが漂ってくる。
その香りが、あたしにまた、海斗を思い起こさせ―――少しだけ胸が苦しくなった。