my First boy last boy.












「凪砂、今日バイトは?」




「ないけど…」



「明日は?朝からだっけ?」




「んーん、とってない」







「………じゃあ決まりね。」






え?


いつの間に食べ終わったのか、割り箸とレンゲを置いていて。邪魔で束ねていた髪をほどいている。


そんな姿をぼけっと見つめながら。



一体、何がたった今決められたんだろうか?






「呑み行くわよ」



そう言って微笑んだ表情が、綺麗だな、と思った。






「…うん。」




優しい、舞。

さばさばしているけど、こういうとこ、見捨てないでくれる。







「酒のんで、忘れちゃえばいいわ」







嫌なことを忘れられる術がある大人は、幸せだな、と思った。







< 468 / 469 >

この作品をシェア

pagetop