my First boy last boy.
――…今思えば、あれは憧れにも近かったように思う…―――
「ちょっとー!どこまで走るのよー!」
「んー?どこまででも!」
だから、早く大人になりたくて。
一生懸命、背伸びをして。
でも、大人になった今は…
無邪気な子供に戻りたいと、思っている。
「…はぁ、疲れた。こんなに走ったの久しぶりかも…」
全力疾走なんて、何年ぶりだろ?
けど、意外と気持ちいいものかもしれない。
「体力ねぇなぁ」
「大人になったんだよ」
「…大人っていうか、おばさん発言だな、それ」
なによ!と彼…海斗の肩を叩く。
しかし彼はひょいっと軽々避けた。