my First boy last boy.
彼が、こっちを向いて柔らかく笑う。
その時、胸がぎゅっとなった…。
こんなあたしを許してくれてる気がして。
なぜか涙が込み上げて、あたしは伏し目がちになる。
すると、優しく頭を撫でてくれた。
「凪砂は時折寂しそうにする…」
まだ目を伏せたまま。
……そうなんだ…。
自分自身、自覚のなかったことを言われて少し動揺した。
どうしていいかわからなくて、あたしは黙り込んだ。
彼は勘がいいのかも、しれない。
核心にあっという間に迫って来て。
「…ゆっくりでいい」
彼は落とすように…笑う。
ただ真っさらで柔らかい。
多分…受け止めてくれようとしている。
その言葉に、続く言葉を…。