わたしのレシピ


どうにか公演を無事に終え、ようやく順一くんから解放されると思うとホッとした。

打ち上げの後私は、明日実家に帰るから!と店の外でまったりしてたみんなに告げて挨拶も早々にダッシュしたけど、、、ダメだった。

順一くんは追いかけてきた。

、、、けど、今日告白されたらはっきり言える。
ごめんなさいって。


だから私は待ってみた。
2月の寒空の中アパートの玄関前の階段に座って彼が話すのを。

、、、1時間が過ぎ2時間が過ぎ、、、4時間待ってもたいした言葉が出てこない。


私明日早いっていったよね?実家帰るからって。
話がないならもう帰りたい。

遠い空の向こうが白み始めた。


あの、、、と言われてようやく始まるのかと思ったら家にいれてとまた言った。


イラッときてついキツい言い方してしまった。


「私は好きな人しか家にいれたくない」


もう帰るね、と強制的に話を終了した。
また平井くんとこにいって泣くんだろうなぁ。



けど、私もかなり疲労困憊だよ、、、


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