わたしのレシピ
大翔は見事な腕前で、パスタを作ってくれた。
台所をいじられるのは苦手だったけど、作ってもらったので、大人しく見ていた。
「おいし~!!」
本格的なイタリアンに私は感激した。
というか、料理を作ってくれる男子に感激した。
夜逃げした元彼は渋々私の帰りが遅い日に料理をしてくれたけど、ご飯の間中不機嫌で、それなら作ってくれなくていいと何度も思ったっけ。
「はぁ、、、幸せ」
「こんなんで良ければいつでも作ったげるよ」
「ぜひ、お願いします」
ご飯を食べてついでに買ったデザートも食べて、まったりしていたら、私は段々眠くなってきた。
普段は引きこもってばかりなので、たまに活動すると、思いのほか体力を使う。
二人掛けのソファーを背もたれがわりにしながら、テレビから隣の大翔に視線を移すと、目があった。