My name is・・
さえないラブホの ありきたりな部屋に入る。
ビジネス街だから この程度のラブホしかないのは分かっているが
この中村というオヤジと この部屋が妙にピッタリで笑ってしまう。


「先に お金もらえますか?」


「あっ お金ね、はい…はい」

角が擦り切れた皮の黒い財布から 三万円を取り出す。

どう見積もってみても金持ちには見えない。
小遣いでパチンコにでも行って 奥さんに内緒の勝った金かな?(笑)
でも そんなことはどうでもいい。
私は 三万円で買われた《高校生 あや》なのだから。

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