愛を教えて
「旦那様は日向様という素敵な奥様がいらっしゃいますよね?」
淡々と喋る歌音ちゃん…
いつもと雰囲気が違う
…怒ってる?
「俺は結婚した記憶ねぇ」
「記憶が無くても結婚しているんです
奥様が今までどれだか傷ついたか解ってますか?」
「気持ちなんか解らねぇよ」
「愛する人が不倫相手に刺されて入院
それだけでもショックなのに
記憶喪失で全く日向様のことが解らない
毎日お見舞いに来てる日向様に感謝の気持ちを持ったことが
今までありましたか?
何回裏切れば気が済むんですかっ!!!!!!!!」
「歌音ちゃん…私はだ
「大丈夫じゃないです!!!!!!
何でこんなだらしない男が好きなんですか!?
許せない……」
「お前に許される必要ねぇし」
「いい加減頭に来た
我慢の限界です…
奥様!?
もうお見舞いなんて来るの止めましょう?」
「えっ?」
「奥様がいることが当たり前過ぎて
この男は奥様の偉大さが解ってないんです!!!」
「お前誰に向かって口聞いてんだよ」
「大道寺蓮
それがどうしたの?」