ワルメン上等★恋したアイツは危険な男
どの位、気を失ってたか分からない。ただ分かるのは両方の手首が痛い。目を開けると

「やっと気が付いたか?」

と言いながら右手であたしの顎を掴みあげた。あたしは目の前の男の顔を見た。

「…誰?ここは何処(どこ)?どうして、こんな事を…」

「フッ、身に覚えがないか?まぁいい。ここは俺等の溜まり場だ。」

周りには凄い人数の男達。

「意味分かんない。ねぇ家に帰してよ。お願い…。」

「お前…桜蘭の小田切の女なんだろ?お前が小田切の弱みってわけか。」

「ち、違う。あたし翔平と付き合ってなんかない。噂なの。だから離して」
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