ワルメン上等★恋したアイツは危険な男

なおも続く沈黙に耐えられなくなったあたしは、

「あの～あたし、そろそろ帰ります。昨日は本当にありがとうございました。」
と言って翔平の方を見る。

翔平は、チラッとあたしに視線を向けた。と同時に春斗の方を見た。

すると隣に座っていた春斗が立ち上がり口を開いた。


「送ってあげたいんだけど、さすがに、そんな体じゃあ帰すわけ行かない。」

どうやら春斗は、あたしの体のアザの事を言っているらしい。

これ以上、迷惑かけられないと思ったあたしは

「本当に、もう大丈夫だから。それに、服着ればアザも分かんないし…」

と作り笑顔で答えた。

送って行くと言われ、１人で帰れると言うあたしに、半ば強引に車に乗せられ、家の近くの駅で下ろしてもらった。