やっぱり君が…

あたしは、賞状をもらった。


そしてバスの中で、たかひろを見て笑ったら、「あいつむかつく」って言われてあたしの後ろに来た。



「何よー」


「なんで笑ったんだよ」


「おもしろいから?」


「そーすか」




そう言ってたかひろは笑った、と言うよりにやけた。


そしてあたしにこう言った。



「賞状、一緒に読もうか?」



え?どうしたの?って思えるほど、たかひろは微笑んだ。


あたしは動揺して、「う、うん…」と言った。




学校に着く頃、あたし達は漢字を克服した。


そしてたかひろがあたしに話し掛けてくれることが、とても嬉しく思えた。



「ねーミッチャーン!加持さん帰ったってぇー!!」


「まじ!?らっきぃ!」



そう言って自主練習をした。


片づけの時、たかひろがあたしのキーホルダーを拾ってくれたらしく、あたしに話し掛けた。



「これ、お前ン家に持ってくから何処ら辺か教えてくんねぇ?」


「え……。うん、わかった。マイちゃん先輩の家、知ってる?」


「あぁ」


「そこの近くだから、待ってるね」
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