やっぱり君が…

「な、寒くねーの?」


「う、うん…。大丈夫、だよ」


「そ、ならいーけど」



何動揺しちゃってるの、あたし!!


まるで、初デートみたいじゃない!!



「俺、今これ集めてんの」


「…はい?この、ライト?」


「そう、ライト」



たかひろはそれを持って、ニコッと笑った。



「あ、そう言えばコレ」



そう言ってあたしに飴玉を渡した。



「ありがと…」


「ちとそこら辺散歩しねぇ?あ、家の人に言って来な?」


「わかった。ちょっと待っててね」



そう言ってあたしは、お母さんに走ってくると告げて戻った。




歩くとき、あたしはたかひろの方をじっと見つめた。


あたしより遙かに高い身長で、格好いい顔。


こんな人とこういうことしても良いの?って思えるほどだった。



「なんだよ」


「や、何もないよ」


「見んなよ、照れんだろ?」



そう言うところも、可愛いなって思えたんだ。
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