やっぱり君が…
「んじゃ。俺等今日外練だし、頑張って」
「うん。そっちこそ」
「おぅ!じゃーな」
たかひろはそう言って手を挙げながら階段を下りた。
「ばぁかぁ。ドキドキさせんじゃねぇよぉ…」
あたしは誰にも聞こえないように、小さく呟いた。
「ふーちゃんせんぱーいっ!!」
ドンッ
「きゃぁ!!アイナ、ビックリさせないでよぉ…」
あたしに抱きつくアイナは、舌を出して「すみませーん☆」と笑った。
今日は最初、二人で練習。
あたし達の下は、アイナ一人しか居なくって、あたしとアイナは親友みたいなものだった。
「アーイナッ♪シューティングだけだよーう」
「あ!加持さん来るまででしょ?」
「せーかいっ」
「てか、このままずっとシューティングかもねぇ」
「だねぇー」
その日の練習は、加持さんが来てもやっぱりシューティングのままで、生徒会の人達は一人も来なかった。
「たっだいまぁ」
「おかえりなさい。冬華、また走りに行くの?」
「おっ!お母さん感がいいね♪んじゃ、着替えて即行って来まぁす」
「あまり遅くまで走らないようにね」